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問診の質問事項19、20は何のため?~感染症のウインドウピリオドについて~

2017年1月20日 14:53

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 輸血感染症のリスクを低くするために最も有効なのは種々のスクリーニング検査であり、日赤では肝炎ウイルスやエイズウイルス(HIV)などの高感度スクリーニング検査を行っています。

 しかし、それらの検査も完璧なものではなく、ある病原体が体内に入ってから感染したことが何らかの検査法で確認されるまでのウインドウピリオドという期間があります。この期間に献血された血液は、病原体が含まれている可能性があるにもかかわらず、検査結果が陰性であるため、医療機関で患者さんに輸血され、患者さんが感染してしまう危険性があります。
 ウイルスそのものを増幅して検出するNAT(Nucleic acid Amplification Testing:核酸増幅検査)という検査も行っていますが、それでもウインドウピリオドをゼロにすることはできません。
 そのため検診医による問診によって、感染初期の可能性のある献血者の献血はお断りしています。具体的には問診の質問事項19、20の問診(上記)になります。

 ウインドウピリオドに関わる感染の危険性、並びにウインドウピリオドに献血するということは、その血液が患者さんの体内に入り感染させる可能性があるため献血をご遠慮いただいていることをご理解いただきますようお願い申し上げます。

質問には正しくお答えいただき

責任ある献血をお願いいたします!

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予防接種と献血について

2015年8月20日 15:16

予防接種を受けている場合、一定期間献血ができません。

 不活化ワクチン(病原性を失くした細菌・ウイルス等から作ります)
 ・・・接種後24時間以内は献血できません。
 例)インフルエンザワクチン
   日本脳炎ワクチン
   A型肝炎ワクチン
   狂犬病ワクチン
   (ただし、動物に噛まれた後に狂犬病ワクチンを接種した場合は、1年間献血できません。)
   肺炎球菌ワクチン
   百日ぜきワクチン
   子宮頸がんワクチン
   不活化ポリオワクチン
   破傷風トキソイド
   ジフテリアトキソイド
 ※B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンですが、検査感度の向上により接種後しばらくはHBs抗原陽性と判定されるため、接種後4週間以内は献血できません。

 弱毒生ワクチン(病原性を十分に弱めた細菌・ウイルス等から作ります)
 ・・・接種後4週間以内は献血できません。
heart.jpg 例)黄熱病ワクチン
   生ポリオワクチン
   麻疹(はしか)ワクチン
   おたふくかぜワクチン
   風疹ワクチン
   水痘(水ぼうそう)ワクチン
   BCGワクチン
   
 その他の予防接種については、職員にお問い合わせください。

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海外渡航と献血について

2014年9月 8日 13:52

「海外旅行に行ったら献血できないの?」という質問を時々いただきます。

まずどんな国からであっても、海外から帰国(入国)してから4週間以内は献血できません。これは、日本には流行していない感染症の侵入を防ぐためです。感染後症状が出てくるまでの潜伏期間を考慮して4週間という期間を定めています。要するに、何かに感染していれば4週間も経てば症状が出るからわかるだろうということですね。

次に輸入感染症の中では、患者の多さと流行地の世界的な広がりから、マラリアに対する注意が最も必要です。
マラリア原虫は、ハマダラカという蚊によって媒介され、ヒトの赤血球に寄生します。ハマダラカは夕方から夜間に活動し、昼間は吸血しません。都市部にはあまり生息せず水田のある農村地帯や森林に多く生息しています。
このため、マラリア流行地を旅行した人に対しては、旅行先と旅行中の行動によって献血適否の判断基準が定められています。
流行地の基準について詳しくはこちらをご覧ください。

また、イギリスを中心に発生している変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)については、平成22年に献血制限が緩和されています。ただ、vCJDは輸血による伝播に関して未知の部分が多く、牛海綿状脳症(BSE)との関連も強く指摘されています。このため、伝播のしくみが明らかになり安全が確認されるまで、判断基準に基づいて、BSEが発生しているヨーロッパ諸国・サウジアラビアに滞在(居住)されたことのある方からの献血をご遠慮いただく場合があります。

leaning.jpgただし、これらの国々に滞在していたことが、直ちにvCJD伝播につながるものではありませんのでご理解とご協力をお願いいたします。このように様々な判断基準がありますので、海外滞在がある場合は、献血会場で職員にお問い合わせください。

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献血のQ&A

2013年2月20日 16:47

Q:献血前に注意することとして、どんなことがありますか?
A:献血前日は睡眠を十分にとりましょう。当日は軽く食事をして(空腹だと、気分不良になることがあります)、水分補給をしながら、リラックスしてお待ちください。
疲れがたまっていたり、睡眠不足等体調不良の場合は、献血はご遠慮いただき、体調のよい時にお願いします。

Q:献血に行くと、血圧が低いとよく言われるのですが、血圧を上げるにはどういう方法がありますか?
A:日ごろから適度の運動をし、下半身の筋力アップをはかりましょう。
 ふくらはぎは第二の心臓と言われており、下肢にたまった血液は、ふくらはぎの筋肉が収縮する力で心臓に送り返され、血圧を上げる方向に働きます。

Q:献血前の検査で、ヘモグロビン濃度が低いと言われたのですが、どうすればいいでしょうか?
A:ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれ、酸素を運ぶ働きをします。
献血される方の健康を守るため、あらかじめヘモグロビン濃度の検査を行い、基準を満たす方に献血をお願いしています(400mL献血では、男性13.0g/dL、女性12.5g/dL)。ヘモグロビン濃度は、その日の体調によっても多少変化しますので、低ヘモグロビン濃度だからといって必ずしも病気というわけではありません。ただし、標準範囲(男性13.3〜17.4g/dL、女性11.2〜14.9g/dL)を極端に下回った場合は、自覚のない貧血症がかくれている場合がありますので、詳しい検査のできる病院で相談されることをお勧めします。
貧血の多くは鉄欠乏性貧血です。食生活を見直し、鉄分の摂取をはかりましょう。

Q:先日成分献血後に、寒気・口の周りがしびれた感じがあったのですが、なぜでしょうか?
A:血中のカルシウム濃度が低下している可能性があります。
成分献血では、採血中に血液が固まるのを防ぐため、クエン酸を使用しています。このクエン酸が血中のカルシウムと結びつき、一時的にカルシウムが低下することがあり、献血中および献血後に、寒気やしびれ感を感じたらすぐに、採血担当者(看護師)にお知らせください。


Q:献血後に腕の痛みやしびれがある場合は、どうすればいいでしょうか?
A:症状を感じたら、早めに血液センター(採血課 082-241-1285)にご連絡ください。病院(整形外科、ペインクリニックまたは神経内科)の受診が必要なケースもありますので、早めの連絡をお願いします。

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献血には、水分補給が必要!!

2012年2月 1日 08:00

 成人の血液は、体重の約7〜8%です。献血ではそのうち400mL前後をいただいています。2012imu01.jpg
 しかし、なくなった水分は補給しなければなりません。献血後の血液の「量」は、水分を摂取することにより短時間で回復します。 この円滑な回復のために、水分補給が必要です。
 できれば、いただいた血液の3倍量を目安に、なるべく献血当日に水分補給をお願いします。


こんなときにはちょっとまって!

 下痢や、かぜ・ぜん息で咳が出ている場合などは、体の水分が失われていますので、献血を差し控えられますようお願いします。
 また、腹痛で水分補給が難しい場合なども同様に献血を控えていただき、症状が十分おさまってから、体調の良い時にご協力をお願いします。
 スポーツ直後やサウナで発汗された場合も水分が失われていますので、十分な休憩と水分補給後に、できれば翌日以降のご協力をお願いします。


もし、気分が悪くなったら?

 もし、献血をして気分が悪くなられた場合には、血圧が下がっている場合があります。すぐにしゃがむか、あお向けに寝て少し足を高く上げると血圧が上昇し、回復します。
 少しでも気分不良を感じられましたら、なるべく早くどちらかできる体勢をおとりください。
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 今回は、医務課から3つのお願いをさせていただきました。
 しっかり水分補給をして、元気を分けてあげる献血に是非ご協力をお願いします。

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服薬中でも献血できるの?

2011年2月 1日 08:30

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 今回は、医務課より、問診の際に質問の多い「服薬をしている場合の献血可否」についてご紹介します。


 服薬されているお薬の種類によって、献血をお願いできる場合とご遠慮いただく場合があります。また、献血にご協力いただけるかどうかの判断は、お薬の種類だけでなく、献血者ご本人の体調等も考慮して、検診医が最終的な判断を行いますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

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・ビタミン剤及びごく一般的な胃腸薬などのいわゆる保健薬の類
 特に支障はありません。

降圧剤    2013年4月に、献血の問診判断基準が一部変更になりました。
 腎、血管系の合併症がなく(狭心症治療や抗不整脈薬としての服薬ではなく)、単剤の服用で血圧がほぼ正常域にコントロールされている場合は、当日服用されていても献血に支障はありません。
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避妊薬(ピル)
 原則として献血いただけます。ただし、緊急ピルは服用後3日間献血をご遠慮いただいております。

花粉症の薬
 市販薬は服用されていても献血に支障はありません。処方を受けたものですと、その種類により判断させていただいております。

・痛み止め(非ステロイド系消炎鎮痛剤)や市販の風邪薬
 原則として3日間献血をご遠慮いただいておりますが、症状がない場合や軽い頭痛、生理痛等に頓用した場合は、当日の服用でなければ献血可能です。
 ただし、血小板成分献血に関してはその場合でも3日間献血をご遠慮いただいております。

・抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬
 3日間献血をご遠慮いただいております。

i4.jpg・睡眠薬、抗不安薬
 当日服用している場合は、献血をご遠慮いただいております。

i5.jpg その他、さまざまなお薬がありますので、事前に血液センターにお問い合わせいただくか、献血会場に、お薬もしくはお薬手帳をお持ちいただけると、判断の助けになります。
 よろしくお願い申し上げます。

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英国滞在歴の献血制限措置の緩和について

2010年2月 4日 11:31

vCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)のため、平成17年6月より行っておりました、英国滞在歴による献血制限が、平成22年1月27日より緩和されました!




これまで ☛ 英国に1980年〜1996年の間、1日以上滞在した場合は採血をしない。

今 後   ☛ 英国に1980年〜1996年の間、通算1ヵ月(31日)以上滞在した場合は
         採血しないこととし、通算30日以下の滞在歴の場合は採血してよい。


上記に該当する方は、献血に参加したその日からご協力いただけます。ぜひ、献血会場にお越しいただきますようお願い申し上げます。

※ただし、その他の理由で献血をご遠慮いただく場合もございますので、その点はご理解いただきますようお願い申し上げます。

詳しくは、日本赤十字社HPをご覧ください。

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献血の際の問診について

2008年2月 1日 14:40

いつも献血にご協力いただきまして、誠にありがとうございます。

献血の際に、医師が問診、並びに血圧測定を行っておりますが、今回は「問診の意義」について医務課よりご説明したいと思います。


  献血者の方々への問診は、

1.採血によって起こりうる危険を回避し、献血者の安全を守るため

2.輸血による感染症の副作用をできるかぎり予防し、

  受血者(患者さん)の安全を守るため

3.献血の同意と自発的な責任ある献血を確認するため


  に行います。



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問診票は全国で統一されており、献血可否の判断の基準も、原則的に全国統一です。

献血の際にお渡しする用紙の表紙(左図)に
「以下に該当する方は献血をご遠慮ください」と書かれていますが、それ以外にも、
安全のために検診医の判断により献血をご遠慮していただくことがあります。

たとえば、服薬内容、既往歴、現病歴、予防接種の内容、マラリア流行地域への渡航(居住)歴、ピアスなどがこれにあたります。

「私はこんなに献血したいのに、なぜだめなの?」と思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、上記のように、献血者保護・受血者保護のためですので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。


詳しくは,献血基準・詳しい献血条件(日本赤十字社ホームページ)をご覧ください。

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